📕読書メモ: フランクル「夜と霧」

ので、🕐読み終わった瞬間「思ったよりすぐ読み終わったな」と感じた。
とはいえ重い腰を上げられたので、改めて映画の効果すごいなと思う。

内容の解説とかは調べれば出てくるので、自分が気になった箇所をひとまずメモ。

ここでわたしは、はじめこの本を実名ではなく、被収容者番号で公表するつもりだったことに留意をうながしておきたい。経験者の露出趣味に抵抗感を覚えたからだ。(p.9)

これが一番驚いた箇所かもしれない。
とはいえ訳者あとがきの

一民族の悲劇ではなく、人類そのものの悲劇として、自己の体験を提示したかったのだろう(p.167)

という部分を読むとその意図は納得がいく。

しかし

が無かったら自分はこの本を手に取っていなかっただろうな、と思う。
一方でもし、被収容者番号(119104)で出版されていたとしたら現代でどんな取り上げ方をされてるのだろう、とも思った。

収容所生活の中でも美しい夕焼けに心を奪われる日があることが印象に残る。

わたしたちは数分間、言葉もなく心を奪われていたが、だれかが言った。「世界はどうしてこんなに美しいんだ！」(p.66)

フランクルがかつての収容所仲間に

不正を働く権利のある者などいない、たとえ不正を働かれた者であっても例外ではないのだというあたりまえの常識に、こうした人間を立ち戻らせるには時間がかかる。(p.153)

というシーンが印象に残る。
生き残れた人たちにとっては

の方が難題になるのだなと思う。

夜道で一緒にマーラーの「大地の歌」を歌いながら帰るシーンがドラマチック。

ひとまず今日のところはここまで✍️